素敵なバーディー

「20歳前後に聴いていた音楽を、人は一生聴き続ける」
かつてFMで流れていたCMのコピーだ。企業や商品は忘れた。
コピー特有の、根拠があるんだかないんだか分からないけれど
文切り型にビシッと言い切られてしまうと、ああそうなのかと納得してしまう。
自分の身に置き換えると20歳だから6年前…1999年ということか。
ざざっと調べてみると…ははぁ、懐かしく感じるかな。
宇多田ヒカルなんかが台頭してきたころだ。野猿なんて名前もある。
19だのHysteric Blueだのって名前見ると、あららってかんじだ。
この辺好んで聴いてないし、しかもチャートの上位が
だんご三兄弟』『GOLDFINGER'99』ときたら、
ぼくはこれらを一生背負っていくのか?…燃えてるんだロカ。



昨日の居候のブログ
そういえば居候はジジイのくせに「朝方ムーンライト」だの「お願いDJ」だの
なかなか渋いところを鼻歌で唱っている。ああ見えて実はそんなに
歳いってないんだろうか?
仮に「二十歳のすり込み」説が有効だとすれば、居候は桑田佳祐とほぼ同年代…。
なわけはないな。どう見たって60は超えてる。
居候は意外にこういった芸能系に造詣が深く、
音楽や映画などについて話し始めると
めったやたらな論を展開するのだが、聞いていてちっとも飽きない。
なにかこう好きだから貪欲になるような、ほっとけなくなるような
おすぎみたいな気持ちで芸能と対峙しているのかなと思わせる熱がある。
まぁ道楽だけで日々生きてんだから造詣も深くなろうやというところか。
それほど物事にこだわりを持っていないぼくは、なにかにつけフラット。
なにに対してもさほどこころが動かない。
大昔ならノンポリとでも言われたんだロカ?
趣味趣向のような大儀なことでなくとも、
例えば食べ物に関しても好き嫌いというものが全くない。
大変よろしいことのように思うだろうが、自分としては見境のない悪食のようで
なにか、かっこわるい気もする。
職場に拒食症だろお前と言われるほど極端な偏食の片柳さんがいるが
彼女を見ていると、食べ物の好き嫌いというものも個性というか
なにか食に対するこだわりに感じて、そう思うと前向きな態度のように思える。
なにか、凸でも凹でもかたちになっていた方がいいんじゃないか?
フラットなのはいけないんじゃないか、いけなくはないが面白くないんじゃないか。
44枚同時再発されるサザンの曲をざらっと見た。
ぼくは『素敵なバーディー』が大好きだが、これも凡百の反応なのだろう。
波のないこれまでの道程を遠い目で想う。